【越境EC】 なぜ越境ECを始めるのか(費用的側面から)

越境ECを始める理由はいろいろあると思いますが、商品を製造・販売する事業者さんにとって比較的簡単にローリスクで海外へ販路を拡大できる点が挙げられると思います。

EC販売の無い時代に海外の顧客へ商品を販売する方法としては、一般的にその国に拠点を構える代理店・販売店を探し、その代理店なりを経由して販路を広げていくやり方が主流でした。今でもその方法は主流ですが、インターネットの出現により海外進出方法も多様化してきており、越境ECもその方法の1つとなっています。

従来の海外進出と越境ECによる海外進出を比較した場合大きな流れとしては以下のようになります。

従来の海外進出越境ECによる海外進出
① 対象国を訪問して現地調査①インターネット上で商品リサーチ
② 代理店探し(展示会出展など)② インターネット上で出店・出品、販促活動
③ 代理店へ商品を輸出後、代理店が販売活動③ 代理店・現地小売店を介さず、現地消費者へ直接販売・発送
費用:数十万円~数百万円費用:数万円~数十万円

従来の方法ではまずその国へ訪問して小売店などを回ってマーケット調査を行ない、本当に自社の商品がその国で販売力がありそうかどうかを調査します(必ずやらなければいけないわけでは無いですが…)。その後その国に拠点を構え販路を持つ代理店を探します。方法はいろいろありますが、国際的な展示会に出席して世界中のバイヤーと直接顔を合わせて交渉したり、自社製品の知名度を高めて引き合いを待ったりする方法や、JETROなどの公的機関に紹介してもらう方法などがありますが、ある程度の語学力も必要なためどの方法も少し敷居を高く感じると思います。

 一方越境ECによる海外進出では、海外に訪問することなくインターネットを駆使して日本国内で海外進出を完結することが可能です。自社商品が売れるかどうかはECモール内の類似商品の販売動向や販売履歴(ebayのSold Items Research が便利です)を調査することで、ある程度は確認することができます。また、代理店を設置する必要がなく、インターネット上で出品や広告宣伝活動を行い、素早く簡単に世界中の消費者に販売することが可能です。

越境ECはお得な海外進出

 費用に関しても大きな差があります。従来の海外進出では海外渡航費用や展示会出展費用など通常数百万単位での支出を覚悟しなければいけませんが、越境ECでかかる費用はECモールへの月額の手数料や出品手数料など数千円程度で始めることができます。仮に自社ECサイトを開設したとしても数十万円の制作費用で始めることができ、従来の海外進出よりもかなり低いコストで海外販売を始めることができます。

これまで海外進出はお金がかかって難しいとあきらめていた事業者さんも、越境ECでしたら簡単にコストをかけずに海外進出を進めることが可能です。仮に失敗してもダメージが小さい方法であるため国内事業への影響も小さく済みます。興味のある方は積極的に進めてみてください。

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